相続で揉めないために ②

ほとんどの親は、子どもに平等でありたいと思っています。しかし、親が子どもに残すことができる財産には限りがあります。例えば、長男に、会社を継ぎ、自分の老後の面倒も見てほしいと考えている親がいたとします。長女にも、長男と同じくらい財産を残したいと思っても、そうできないケースが多いと思われます。

この場合、親は遺言を書いておく必要がありますが、それだけでなく、生前に、長女に法定相続分を残せないことを告げておいた方が良いでしょう。そして、会社と不動産を分割するわけにはいかないのでこのような遺言になったこと、長女のためにもできる限りのことを行ったこと(例えば、不動産以外は長女にすべて相続させるとか、生命保険の受取人に指定するなど)を説明しておいた方が良いでしょう。そして、仮に何もできなくても、本当は、平等に相続させたかったという気持ちを伝えるだけでもかなり違います。